2019/04/20
破壊と死の化身サノス誕生のストーリー『サノス・ライジング』を読もう‼
サノス誕生のストーリーを描いた『サノス・ライジング』を読んだ感想を含めてご紹介します。
マーベル・コミックを代表する最凶最悪のヴィラン『サノス』の物語
以前このブログでも、『インフィニティ・ガントレット』の邦訳版コミックの発売と、大作クロスオーバー作品『インフィニティ』のコミックについてご紹介していました。
これら全ての作品で、重要人物となるのがヴィラン(悪役)のサノスという人物です。
今回はマーベル・コミックの世界でも最凶最悪のヴィランであるサノスの誕生物語を掲載したコミックをご紹介します。
2013年に刊行された『Thanos Rising』の日本語版コミック
本書は、アメリカで2013年に刊行された『Thanos Rising』のシリーズを日本語に訳して1冊にまとめて発売されたコミックになります。
日本語版は2016年に発売されました。
僕がアメコミにハマったのは、90年代後半のまだ中学生だった頃です。
最初はX-MENのコミックにハマったのですが、ちょうどその頃に『マーヴルクロス』が発売されました。
そこに掲載されていた『インフィニティ・ガントレット』を読んで、X-MENやアベンジャーズのメンバーをたった一人でなぎ倒す『強すぎる悪役』に魅了されました!
基本的に僕はスターウォーズだったらパルパティーンやダース・ベイダー、ジョジョの奇妙な冒険ならディオや吉良吉影のような「魅力ある悪役」が好きなんです。
だから『インフィニティ・ガントレット』の物語で大暴れする『強すぎる悪役』サノスを見てすぐにこのキャラクターを好きになりました。
しかしサノスというキャラクターが、どのような経緯があってここまで凶悪な戦士となったのか?その生い立ちについては知りませんでした。
なので、2016年にこの『サノス・ライジング』が発売されることを知り、すぐに購入しました。
『サノス・ライジング』をコミックのご紹介と読んだ感想
生まれた赤ん坊は悪魔の子⁉
サノスは土星の最も大きな衛星『タイタン』で生まれています。
この星に住んでいるのは、『エターナルズ』という人間を超越した生物です。
彼らはセレスティアルズという巨大な宇宙種族によって100万年前に類人猿の遺伝子操作実験から生み出された種族です。
このエターナルズは、基本的には不死の肉体を持ち、コスミック・パワーを操作することが出来ます。
ただ本書だと、普通にエターナルズでも命を落としているようですので、必ずしも不死ではないのかもしれません⁉
その辺はよくわかりませんが、サノスはタイタンに住む父メンターと母スイサンの間に生まれています。
物語の始まりは、スイサンが2人目の男の子を苦しみぬいた末、出産するところから始まります。
エターナルズという種は見た目は人間と同じなのですが、必ず容姿が美しくなるという特徴があります。
サノスの兄に当たるエロスは美男に生まれています。
しかし生まれたばかりの赤ん坊をメンターが取り上げると……その子の顔は悪魔のように紫色で醜い容姿でした。
何も知らないスイサンは、体調が落ち着いてからメンターに生まれたばかりの赤ちゃん見せて欲しいと言います。
ネイサンは気が狂っていたのか?この醜い赤ん坊を「美しいだろう?」と言ってスイサンに見せます。
赤ん坊の顔を見た瞬間、スイサンは近くにあったメスを取り、その場で殺害しようとします。
寸でのとこでスイサンを止めたメンターでしたが、「殺さないと!成長する前に殺すのよ!」とスイサンは目の色を変えて訴えかけます。
ドクターによって鎮静剤を打たれスイサンは眠ってしまいます。
眠りにつく前にスイサンは「この子の目を見て!”死”が見えるわ!今すぐ殺すのよ!さもないと……みんな死ぬわ……。」と、その後を予言するかのような言葉を発します。
もちろんメンターやドクターは、気の狂った母親が口走ったことだと聞く耳を持ちません。
こうして無事生まれた赤ん坊は、『悪魔の子サノス』として成長します。
穏やかな性格で頭の良かった少年期のサノスに近づく『死神』の魔の手
小学生になったサノスは学校に通ってます。
そこで他のエターナルズの子供たちは休み時間にみんなでボール遊びをしています。
サノスはその輪には加わらずに、少し離れたところでみんなを見ながら絵を描いていました。
その姿に気づいた子供たちが「ヘンな顔だな」とサノスに近寄ってきます。
この頃のサノスは、大人しくとても争いを好まないとても真面目な子供でした。
他の子どもたちに容姿を馬鹿にされても「揉め事は望んでいない」と喧嘩をしようとはしません。
しかし子供たちは「学校で一番頭がいいって噂」のサノスに興味津々です。
お互いまだ子供なのだから、一緒に子供らしくボール遊びをしようよ!と誘われ、サノスも「いいね。加わろう。」と素直に言い他の子どもたちとの遊びの輪に加わることになります。
子供たちと運動場を駆け回るサノス……しかしそこには先ほどまでサノスが書いていた絵が落ちていました。
その絵とは……動物の死骸の絵でした。
数日が経ち、サノスは他の子供たちとすっかり仲良くなっていました。
同級生の男の子たちはサノスの容姿のことなど気にせず無邪気にボール遊びに興じています。
しかしその姿を外から見ている女の子たちには「興味の対象」として見られているようです。
そんな中、ひとりの少女はじっとサノスの事を見つめています。
それも「一目惚れ」のような可愛らしい理由からではなさそうです……。
まるでサノスの内に秘めた「怪物」を見透かすかのようにじっと見つめています。
休み時間が終わると解剖の授業が始まり、動物の解剖を先生が教えています。
先日まで動物の死骸の絵を描いていたサノスでしたが、実際に目の前でその動物の解剖を見ると気分が悪くなったようで、教室を出ていきます。
教室の外で吐いてしまったサノスでしたが、「なんでも慣れないうちはツrいよね。」と見知らぬ女の子から声を掛けられます。
その女の子は、なぜかサノスの事を色々と知っていて「ある場所」に行くように勧められます。
サノスは、その女の子に教えられた「ある場所」に仲の良い友達を誘って数人で出かけます。
そこは宝石地層のある洞窟で『綺麗なジェム』を見つけられるかもしれないと教えられたようです。
この頃からサノスは、物は違うと言えど、『ジェム』を探し求めていますね。
暗い洞窟内をライトを灯して探検していると、友達のひとりがまるでサノスの顔のような知の模様が壁に描かれているのを発見します。
その瞬間!洞窟が崩れ始めました!
気が付くと瓦礫の下敷きになっていたサノスでしたが、無事なようです。
友達とはぐれて一人ぼっちになったサノス……するとその洞窟内には解剖の授業で解体したトカゲのような生物がたくさん住んでいたようです。
生きた動物なら大丈夫だとサノスも怖がらずにトカゲと仲良くしようとします。
そしてそのトカゲたちの案内で洞窟の奥に進むと……近くから生き埋めになってるであろう友達の声が聞こえてきました。
まだ助けられると期待して走ってその場に向かうと……そこにはショッキングな光景が広がっていました!
この出来事がきっかけで、徐々にサノスが内に秘めた「怪物」を呼び覚ましていきます。
この洞窟に行くように教えてくれたあの「名前も知らない」少女は再びサノスの目の前に現れ、「何も抑える必要はないわ。すべきことをしてくるの。見つけるのよ、あなたが何者かを。」と怪しげに言い放ちます。
この洞窟で起こったことは、最初からこの少女が仕組んだことなのか?
また「名前も知らない」この少女の正体とはいったい何者なのか?
ここまでが序章です。
この後にも成人してから、悪の世界での仕上がっていき、再び「名前も知らない」少女と再開する物語が展開されていきます。
かなり練られたストーリーですので、続きはぜひコミックを読んでみて下さい!
以上、【破壊と死の化身サノス誕生のストーリー『サノス・ライジング』を読もう‼】でした。
悪役のスピンオフ作品ではありますが、とても練られたストーリーで読んでいて引き込まれます。
「名前も知らない」少女の正体も、サノスというキャラを知っていれば実はちょっと予想出来そうなのですが(僕も途中で気づきました。)……しかしそれでも魅力のあるストーリー展開でした。
アメコミ好きの方で未読の方は、ぜひこの最凶のヴィラン『サノスの物語』を読んでみて下さい。
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