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2018/10/02

【オーティス・ラッシュの思い出】2018年9月29日(土)にオーティス・ラッシュが亡くなりました。

【オーティス・ラッシュの思い出】

先日の2018年9月29日(土)にオーティス・ラッシュが亡くなりました。

 

2004年初頭に脳梗塞で倒れて以来、長年闘病生活を余儀なくされていたとはいえ、とても残念で仕方ないです……。

 

個人的には13年前に僕がやっていたブルースバンドでオーティス・ラッシュの曲を演奏したことがあるので思い入れも深いです。

 

ブルースギタリストのオーティス・ラッシュについて、少し書きたいと思います。

 

 

オーティス・ラッシュの特異なギターの弾き方

オーティス・ラッシュはギターを弾く際の見た目にも特徴的です。

 

左利きなのでアルバート・キングやジミ・ヘンドリックスみたいに、通常とは反対側にギターを持って演奏します。

 

例えば、右利きの僕はギターを弾く時は左手でネックを握るので左向きにギターを抱えます。

 

しかしオーティス・ラッシュやアルバート・キングなんかは、右手でネックを握るので右側にギターを抱えています。

 

ギターを持つ方向は逆になりますので当然ギターの弦も逆向きになります。

 

今でこそ左利き用のギターがありますが、当時は右利き用のギターを逆向きに使うしかありませんでした。

 

ここでもオーティス・ラッシュがちょっと特異なところがあります。

 

例えば、右利きの人がそのままギターを抱えたときはネックの上から6弦→5弦と始まって一番下が1弦になります。

 

これをそのまま左利きの人が逆向きでギターを抱えるとネックの上から1弦→2弦と始まって一番下が6弦になります。

 

このままだと、とても弾きにくいのでジミ・ヘンドリックスなんかはギターの向きだけを逆にして、弦の張り方を右利きと同じようにネックの上から6弦→5弦と始まって一番下が1弦となるように張り替えています。

 

左利き用のギターがなかった当時はそうやってギター弦を張り替えて弾くのが主だったと思います。

 

しかしオーティス・ラッシュは、弦の張り替えをしないままネックの上から1弦→2弦と始まって一番下が6弦のままギターを弾いています!

 

これは本当に変わっていると思います。

 

僕なんかは逆向きだとギター弾けなくなっちゃいます。(笑)

 

しかしオーティス・ラッシュは、逆張りの弦でもバリバリとブルースを弾きこなしていました。

 

本来なら3弦のチョーキングをする際は、弦を上に持ち上げるチョークアップで弾くのですが、弦を逆に張っているオーティス・ラッシュは弦を引き下げてチョークダウンをしてチョーキングします。

 

これがまた独特のニュアンスを醸し出していてかっこいいんですよね♪

 

といった変わったギターの弾き方をするのがオーティス・ラッシュというブルースマンでした。

 

さて、今回はそんな思い出話をブログで書いてみました。

 

 

オーティス・ラッシュとの出会い

「オーティス・ラッシュとの出会い」といっても、もちろん直接会ったことはないですよ。

 

単に僕が初めて音源を聴いたことです。

 

僕は10代後半の頃に、たまたまTVで観てブルースにハマりました。

 

たまたまテレビ放送が終了した深夜に、大阪の町を映してブルースの音楽が流れるだけの映像がずっと映っていました。

 

何気なく聴いていると……急に「ダダダッダダダッダダダッダダダッダ~~~ダッ!!!!」と激しい3連フレーズが流れてきました。

 

当時の僕は若気の至りで激しいギターが鳴っている音楽が大好きでした。

 

エアロスミスやガンズ&ローゼズにニルヴァーナやパール・ジャムとかを毎日のように聴いていました。

 

もちろんそういったバンドは今でも好きですが、当時よりは聴く機会が減りました。

 

その時に初めて聴いた激しい3連フレーズの曲は「何ていうタイトルの曲だろう?」と気になり、テレビ画面の端の方を見てみると、”Dust My Broom by Elmore James”と書いてました。

 

あまりに衝撃的だったので僕はすっかりエルモア・ジェームスが好きになり、その後すぐにCDを買いに行きました。

 

こうしてエルモア・ジェームスにハマったことで僕はブルースという音楽に10代後半からハマることとなりました。

 

もちろんその頃は、それから約8年後に自分もブルースバンドでギターを弾くことになるなんて思ってもいませんでした。

 

これは若かった頃の僕の勝手な思い込みなんですが「ブルースバンドは40代以降の”大人”じゃないと出来ないんだろうな~。」って勘違いしていました。

 

実際にはブルースをやるのに年齢も性別も国籍も人種も何も関係ないですからね!

 

たまに「60代を超えて初めてブルースの深みが理解できて、初めて本物のブルースを演奏できるようになる!」みたいに偏見に満ちたことを言う人がいたりして残念に思うのですが……いつもこう思います。

 

それだったら27歳で亡くなるまでに、現在に至るまでのあらゆる音楽に影響を与えたロバート・ジョンソンのブルースは偽物だっていうの?……と。

 

それだけじゃなく、チャーリー・パットンもサン・ハウスもレッド・ベリーもスキップ・ジェイムスもみんな、60代にならなくっても「本物のブルース」を演奏して録音を残していますからね。

 

B.B.キングだって、全盛期のパフォーマンスを収録した名盤『Live at the Regal』の頃は、まだ40歳になったばかりでしたからね!

 

 

B.B.キングの絶対に聴くべきライヴ名盤3選!!

 

そういった偏見に満ちた言い方って、10代後半から本当にブルースが好きで真剣に聴いてきた僕自身も否定されているようで嫌な気がします。

 

どんなことがらでも偏見を持った考え方が良い方向に向かうことはないと思います。

 

10代や20代の子でもブルースを真剣に聴いていて、本当にうまく演奏できる人はいます。

 

黒人じゃなくても白人でも僕ら日本人でも「本物のブルース」を演奏できる人はいます!

 

例えば菊田俊介さんのブルース演奏を聴いて「偽物だ!」なんて言うおかしな人はいないと思います!

 

もちろん女性でも素晴らしいブルースウーマンもいますし、本当に年齢も性別も国籍も人種も何も関係ないですね。

 

さて、エルモア・ジェームスにハマった僕はそれ以降もどん欲に様々なブルースマンを聴いていきました。

 

その中でも特にハマったのがハウリン・ウルフだったのですが、オーティス・ラッシュもブルースバンドをやる以前の早い段階で聴いてはいました。

 

今となっては自分がいつ頃に例の『コブラ録音』を初めて聴いたのか?……という細かい日時までは覚えていませんが、20代になる前にはすでに聴いていたと思います。

 

もちろん初めてCDで買ったオーティス・ラッシュの作品は『I Can’t Quit You Baby – The Cobra Sessions 1956-1958』でした。

 

 

ありきたりな表現ですがこのアルバムを聴いたときはあまりの濃いブルースにブッタまげました!

 

レッドツェッペリンもカヴァーしたタイトルトラックの”I Can’t Quit You Baby”にエリック・クラプトンがカヴァーした”Checking On My baby”や、クラプトンだけでなくスティーヴィー・レイ・ヴォーンもカヴァーした”Double Trouble”など本当に名曲名演が目白押しです!

 

こうしてオーティス・ラッシュの音楽と出会った僕は、それから数年後にまさか自分でも演奏することとなります!

 

 

ブルースバンドの初ライヴで選曲したオーティス・ラッシュの2曲!

20代半ばの頃、すでに僕は相当の数のブルースを聴いていたと思います。

 

今こうやってブログなんかで書いているブルースの知識は、その時に得た知識がほとんどです。

 

20代後半からジャズ系のギターをやり始める前は、ずっとブルースギターをやっていました。

 

今となってはこの時に、若いうちにブルースを経験出来て本当に良かったなって思っています。

 

さて、僕は20代半ばの頃にたまたまブルースバンドをやるきっかけとなったのは、共通の知り合いを通して出会った9歳年上のギター弾きと知り合ったことです。

 

その人にブルースギターの弾き方を教えてもらい、逆に僕がオタクな知識を利用してディープなブルースの曲を色々と情報提供していました。

 

3ヵ月ぐらいギターを教えてもらっているうちに、「そろそろバンドするか?」と言われ僕も即答しました。

 

「やりましょう!」

 

そしてバンドメンバーも共通の知り合いを使ってベースとドラムを見つけました。

 

 

ボーカルはその9歳年上のギター弾きが歌いながらリードギターを弾けるので任せることにしました。

 

僕は今みたいにまだアドリヴでギターソロを弾けなかったので、その頃は見習い感覚でリズムギターを担当することになりました。

 

選曲をする際に僕と9歳年上のギター弾きが共通で好きだったハウリン・ウルフの曲を中心でやることになりました。

 

“Killing Floor”や”Louise”や”Poor Boy”に”Sittin’ On Top Of The World”なんかの『The Real Folk Blues』に収録されている楽曲が中心です。

 

 

しかしそれだけだと、ブルースバンドというよりも「ハウリン・ウルフをコピーするバンド」みたいだったので上記の4曲以外にも他のブルースマンの曲を数曲リストに加えることにしました。

 

まずは2人とも大好きで影響を受けているB.B.キングの『Live at the Regal』から”Every Day I Have the Blues”と、9歳年上のギター弾きがやりたがっていたTーボーン・ウォーカーの”Mean Old World”の2曲でした。

 

これだけでも合計で6曲も持ち曲があるのですが、アンコールも合わせて8曲は必要かな?考えて、バンド結成初期の段階からいきなり8曲ぐらいセットリストを考えました。

 

その際に僕が好きだったオーティス・ラッシュの”All Your Love(I Miss Loving)”を選曲しました。

 

すると9歳年上のギター弾きが「オーティス・ラッシュやったら”It Takes Time”もやりたいな~。」と言ったので、この2曲がセットリストに加わりました。

 

“All Your Love(I Miss Loving)”と”It Takes Time”の2曲とも、先ほどご紹介していました『I Can’t Quit You Baby – The Cobra Sessions 1956-1958』に収録されています。

 

どちらの曲もバンドの初ライヴで演奏しました。

 

“All Your Love(I Miss Loving)”の方には、僕のちょっとした思い出もあります。

 

当時のまだブルースギターを弾き慣れていない僕は、どうしても”All Your Love(I Miss Loving)”のエンディングをいつもスタジオ練習で弾けずにミスっていました……。

 

「この曲やばいな……本番でやるのやめとくか?」と何度も言われましたが、初ライヴまで日にちもなかったので新しく曲を加えるのも逆に難しい状況でした。

 

心配要素があったまま本番当日を迎えました。

 

“All Your Love(I Miss Loving)”は、ちょうどセットリストの真ん中あたりでした。

 

しかしなんだかんだでこの頃から本番に強い(?)僕は見事にエンディングを決めることが出来ました!

 

というよりも、この頃は本場以外でこの曲のエンディングを決めれたことがないぐらいです。(笑)

 

演奏している当日は気づかなかったのですが、後になってその日のライヴを録画した映像を見てみると……僕の後ろでドラマーが椅子から立ってエンディングが成功したことを喜んでいてくれました。

 

これが僕の”All Your Love(I Miss Loving)”を演奏したことについてのちょっとした思い出です。

 

ただしこれ以降は、このバンドで”All Your Love(I Miss Loving)”を演奏することはなくなりましたが……。(笑)

 

代わりに”It Takes Time”の方は、それから1年間ぐらいはずっと持ち曲としてセットリストに入っていました。

 

しかしこの後、オーティス・ラッシュのもっとすごい名演をカヴァーすることで、この”It Takes Time”もバンドのセットリストから消えていくことになりました。

 

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1975年の日本公演を収録したライヴ盤『So Many Roads: Live in Concert』から選曲!

ブルースバンドをやり始めて1年が経とうとした頃に、9歳年上のギター弾きが僕が教えたアルバムの中からどうしてもやりたい曲があると言い出しました。

 

僕は「ブルースの曲で出来そうな曲ならなんでもいいですよ~。」という感じでした。

 

というのも、僕自身はすでにブルースを聴きまくっていたので、逆にやってみたい曲が多すぎて迷いすぎて選曲できないというわけわからない状態に陥っていました。(笑)

 

なので、選曲はすべて9歳年上のギター弾きがやりたい曲に任せていました。

 

すると「以前Ryoが教えてくれたオーティス・ラッシュの曲でありたい曲があるねん!」って。

 

僕は9歳年上のギター弾きがスティーヴィー・レイ・ヴォーンが好きなことを知っていたので「それってもしかして”Double Trouble”ですか?」と聞き返したら……

 

「違う違う。あの日本でのライヴ盤きいてたら最後らへんにめっちゃかっこいい曲があったんやわ~!」と言われました。

 

僕は『So Many Roads: Live in Concert』だとはすぐに気づいたのですが、「最後らへんの曲??”Mean Old World”や”All Your Love (I Miss Loving)”はもうやったし”Gambler’s Blues”のことかな?」となぜか肝心の曲のことを忘れていました。

 

「あのアルバムのさ~、”So Many Roads, So Many Trains”やりたいわ~!」と言われやっと気づきました!

 

「そうか!アルバムタイトルにもなってる”So Many Roads”のことか!」

 

もちろんすぐにOKしました。

 

そしてこの曲は僕らのブルースバンドが解散するまで毎回ライヴの中盤に演奏していました。

 

この頃にブルースバンドが出来たことは本当に良い経験になりましたし、今となってはとても懐かし思い出です。

 

ちなみに、この1975年の初来日を収めた『So Many Roads: Live in Concert』は本当に名演ばかりですのでブルース好きの方は要チェックですよ!

9歳年上のギター弾きがこの演奏を聴いて夢中になるのも当然な気がします。

 

晩年のオーティス・ラッシュのメインギターはES-335でしたが、このアルバムのジャケットではフェンダーのジャガーを持っていますね。

 

 

ちなみにオーティス・ラッシュは、アール・フッカーに憧れてストラトキャスターを使っていた頃もあります。

 

その辺のお話は下記のブログ記事をぜひ読んでみて下さい。

 

アドリブでギターソロを弾くために……初めて買ったブルース・ギターの教則本

またこの1975年の初来日時に、後に奥さんとなるマサキさんと出会っています。

 

本当に亡くなられたのが残念でならないです……。

 

しかしオーティス・ラッシュが残してくれた名演は永久に色褪せないので僕たちは彼の名演をCDやDVDで今後も楽しんでいきましょう!

 

以上、僕の【オーティス・ラシュの思い出】話でした。

 

 

 

 

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