
2018/04/01
【個人的に特に好きな画家10選】ウィリアム・ターナーやポール・セザンヌなど……。
【個人的に特に好きな画家10選】
自分の好きな画家を10名選んでみました。
特に思い入れのある 人物ばかりです。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ベタですがやはりこの人!親方のヴェロッキオの作品『キリストの洗礼』でダ・ヴィンチの描いた崇高な天使の表情を観てみましょう。親方を軽く凌駕する天才中の天才。ダ・ヴィンチの描く人物の不敵な笑みは不気味なのに魅力的です。ちなみに苗字はありません。名前は「ヴィンチ村出身のレオナルド」という意味。ダ・ヴィンチが若い頃は自分が美少年だったせいか、晩年は美少年ばかり弟子にしています。イタリアに行った時、ミラノのスカラ広場にダ・ヴィンチ像があったのですが、その周りには4人の美少年の弟子たちも並んでいました……きっと彼らは……アーッ!!!!(笑)
ヨハネス・フェルメール
『真珠の耳飾りの少女』に代表されるラピスラズリ(当時は青色が高級色)を使ったフェルメールブルーが印象的。彼の描く人物は単なる対象物でしかない。『デルフトの眺望』では実際に絵の具に砂を混ぜて質感を出しています。絵画の謎解きだけでなく、フェルメール自身の謎に包まれた生涯がまた魅力的……。
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー
最も好きな画家。英国出身で「印象派」の父でもあります。床屋の息子です。元々は写実的な絵を描いていましたが、休暇でヴェネチアとフィレンツェに旅行をした際にその美しい景色に魅了され抽象絵画に目覚めます。その時に描いた作品の数々が後の「印象派」の画家たちに大きな影響を与えます。しかし当時のサロンでは酷評に晒されます……。いつの時代も革新的な人は中々受け入れられません。メトロポリタン美術館で初めてターナーの絵を観て半年後に生でもっと観たくなって実際に英国にも観に行きました。ターナーの描く「空」はあまりにも魅力的です。サロンでかっこつけるために自画像をイケメンに描いてますが、実際は小太りのおじさんです。
アルブレヒト・デューラー
恐ろしいぐらいリアルな自画像を描いたドイツの画家。目や手など人間を描くときに特に難しい部分を気持ち悪いぐらいにリアルに描いています。本当に素晴らしい人物画を観ていると、その絵に描かれている人物と「目」が会います……。その他にもウサちゃんの絵もかわいい!そんな今日は4月1日のイースター!
ディエゴ・ベラスケス
スペインの宮廷画家で国王の肖像画は割といい加減に描くが、宮廷の召使いや矮人を描く際はあまりにリアルに描く反骨精神溢れる画家。メトロポリタン美術館で実際に観た『フアン・デ・パレーハの肖像画』は一生忘れません!ずっと「目」が会っていました!しかし『ラス・メニーナス』に描かれるマルガリータ王女をいつまでも気にかける姿は泣けます……。その後、彼女はたった21歳という短い人生に幕を閉じます。近親婚を繰り返してきた一族の子供たちが長生きできないことをベラスケスは悟っていたのでしょう。
イヴァン・シーシキン
恐ろしいぐらいに写実的な風景画を得意とするロシアの画家。代表作の『冬』を生で観た時は、その場を動けなくなりました。絵の中で雪に埋もれた木が必死に生きています。呼吸をしています。また雪を単なる「白」一色で描くのではなく日光によって照らされた各部分の色彩が微妙に変化しています。印象派のマネの「様々な黒色」の逆ですね。日光が本当にまぶしく感じました。これこそ「生」で実際に観るべき作品です。
イリヤ・レーピン
こちらもロシア出身の写実主義の画家。自分の腕の中で死に行く息子を抱いた『イワン雷帝と皇子イワン』は衝撃的!あんなにも「絶望」を表した父親の「目」を見たことはありません。個人的には生で観た作品の『何という広がりだ!』が好きです。あの爽快な絵には「何もない」んですよ。「意味」なんてないんです。それが「人生」なんです。そしてそれがいいんです。
アルノルト・ベックリン
ヒトラーが死ぬ間際まで手放さなかった絵であり、映画『エイリアン』のデザイナーであるH・R・ギーガーまでも魅了させた『死の島』につきます。死を象徴する糸杉の生えた不気味な孤島に小舟で向かう白装束の死神と船頭らしき人物。しかし本当に島に向かっているのか?オールの向きが逆ではないか?この絵は5種類あり(ヒトラーが所持していたのは4作品目)、そのうちの1枚を生で観ました。その場で触れたくなる不気味な魅力に溢れています。部屋に飾りたくなります……。
ポール・セザンヌ
フランスの画家。子供の頃、いじめられていた小説家ゾラを助けたお礼に貰った「りんご」の絵を何度も描き続けた逸話はあまりにも有名ですね。また晩年は『サント=ヴィクトワール山』をモチーフにいくつも作品を描いています。毎日のように山に絵を描きに行く際に、奥さんが毎日お弁当を拵えてくれたほっこり話もあります。その時々のひとつのテーマに注ぐ情熱は素晴らしいの一言!ちなみに生前は地元では頑固爺さんで有名だったみたいですが、今では街の誇りとして銅像が建てられています。
エドゥアール・マネ
「印象派が好きです!」という人は大体みんな、ルノアールかモネを挙げるので、僕はマネを!(笑)って冗談だけでなくって、本当に好きです。恋仲が噂されたベルト・モリゾを描いた『黒い帽子のベルト・モリゾ』に見られるようにマネは「黒色」が特徴的です。実際に『キアサージ号とアラバマ号の海戦』を生で観て感じたのですが、船の黒色を単に黒一色で塗るのではなく、所々、赤で塗っています。マネを思うと、アスパラガスが食べたくなります。
オマケ
ピエール=オーギュスト・ルノワール
ルノワールは、人物の肌を描く際にまずは乳白色を塗った後に薄く青色を塗っていました。そしてピンク色を塗って肌色に仕上げていきました。人間の肌なのに青色を塗るの?……と思った方は自分の手首を見て下さい。静脈は青いですよね?そういうことです。そんなルノアールの作品では『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』に込められた思想が好きです。あの絵画に描かれているパリのモンマルトルの丘にあるカフェには貴族も庶民も一緒になって楽しんでいます。あの場所には「階級」なんてなく皆が「平等」なんです。
絵画は「生」で観てこそ!
僕の生涯の夢は世界中の有名な美術館に全て行くことです。
……が、達成は限りなく不可能に最近思えてきました。
20代の頃は「全部行く!」って思ってたんですが、30代になってから停滞気味です……。
人生そんなにうまくはいきませんね。(笑)
しかし絵画は本やネットで調べた知識だけで満足していてはいけません。
実際に現地に行って美術館で生で観て初めて価値があります。
音楽もCDで聴くのと生で演奏を体験するのとでは全く別物ですよね。
それと同じです。
生でじっくり鑑賞しましょう。
そうすると観えてくることがたくさんあります。
「知識」なんて必要ありません。
必要なのは「感性」です。
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