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2023/03/19

【ネタバレあり!】米ドラマ『HOMELAND』のシーズン7とシーズン8をまとめて観ました!エンディングがあまりにも見事だったお話

米国の人気ドラマシリーズ『HOMELAND』のシーズン7と8をご紹介したブログ記事のタイトル画像です。

【ネタバレあり!】米ドラマ『HOMELAND』のシーズン7とシーズン8をまとめて観た感想

『HOMELAND』のエンディングがあまりにも見事だったお話

※このブログ記事は、『HOMELAND』の最終話についてのネタバレが含まれていますのでご注意下さい。主に最終話のご紹介となっております。

 

先日になってようやく米ドラマ『HOMELAND』を全シーズン観ました。

 

ファイナル・シーズンの8が終了したのは2020年4月26日だったみたいですが、僕は2018年にシーズン6を観てからそこで長らく終了していました。

 

しかし今年になってふと思い出してシーズン7と8が気になり、この2週間で全て観ました。

 

その感想は…

 

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『HOMMELAND』シーズン7、8をみた感想

 

エピソード1から始まった”homeland”=「祖国」をタイトルに掲げた物語は、全てこの最終回に持っていくための伏線だったのか⁉︎と思えてしまうような見事なエンディングでした。

 

本作『HOMELAND』は、もとはイスラエルのTVドラマシリーズ『Hatufim』から始まった物語ですが、米国でTVドラマシリーズにするにあたって、あの大ヒット米ドラマ『24』で知られるFOXの製作陣が手がけるようになりました。

 

そのため全体的に保守よりの内容となっております。

 

『24』と違いイマイチ日本での人気がよろしくなかった理由のひとつに、こういった米国の政治的思想を理解していないと楽しめない点があると感じられます。

 

FOXと言えば米国のタカ派政党である共和党よりの放送局です。

 

『24』や『HOMELAND』のように愛国心の強い主人公が活躍するドラマが多くあるように感じられます。

 

その反面、白人至上主義的な部分が見え隠れしたり、銃社会を肯定していたり、ザ・資本主義の象徴として「金=正義」のような部分も散見します。

 

そういったイメージを払拭するためか『24』では、現実のオバマ大統領(ハト派の民主党)に先駆けてドラマ内で黒人大統領が登場していました。

 

『HOMELAND』でもシーズン6の終盤に米国初となる女性大統領が誕生しましたが、現実では米国で女性大統領が出てくる可能性は今のところかなり低いです。

 

特にFOXが支持する共和党から黒人大統領や女性大統領が出現する可能性は今のところ限りなくゼロに近いでしょう。

 

TVシリーズで黒人大統領や女性大統領を出したのも単なるイメージ戦略かと思われます。

 

また『24』の主人公ジャック・バウアーと違って『HOMELAND』の主人公は女性で、しかも特殊訓練を受けた元軍人とかではないので銃による撃ち合いのドンパチはほとんどありません。

 

銃を持ってもへっぴり腰ですぐに敵に捕まってしまいます。

 

しかしそこがこのドラマの見どころではありません。

 

本作はCIAの諜報員である主人公キャリー・マティソン(クレア・デインズ)とその上司でもあり恩師でもあるソール・ベレンソン(マンディ・パティンキン)との奇妙な師弟関係が最大の見どころです。

 

初期のシーズンでは「911以降のテロとの戦い」がテーマでしたが、『24』の時と同じく終盤になるにつれいつの間にかロシアとの戦いになっていきます。

 

シーズン1〜3までにキャリーは祖国を裏切ってイスラム教に改宗した元海兵隊員のニコラス・ブロディ(ダミアン・ルイス)との間にフラニーという娘をもうけています。

 

そのブロディはシーズン3で結局は米国への忠誠心を捨てきれずイランの革命防衛軍司令官アクバリを暗殺します。

 

しかしその罪によりブロディはイランで処刑されてしまいます。

 

おそらくここまでがイスラエルのTVドラマシリーズ『Hatufim』の内容だったのでしょう。

 

シーズン4からは新たな物語が始まっていきます。

 

『HOMELAND』シーズン7

 

前置きが長くなりましたが、シーズン7では女性大統領キーンのイメージを悪くするために反政府運動を行う活動家のブレット・オキーフと国家安全保障担当補佐官の地位にまで昇り詰めたソールたちの情報戦が繰り広げられます。

 

この時点でキャリーはCIAを退職し一般人となっていました。

 

それでも無報酬で政府の陰謀を暴くため活動は続けています。

 

まさにタイトル通り「祖国を愛するが故」の行動です。

 

シーズン7の中盤で反政府団体の暴動によって10数名の死傷者が出るもオキーフは逮捕され一件落着かと思いきや突如ソールが「これはロシアの仕業に違いない!これはGRUの常套手段だ!」と言い出します。

 

「なぜ急にロシア?FOXだからかな?」とメタ的な予想はしてしまいましたが、まさかこれがシーズン8の見事なエンディングに繋がるとはこの時点では考えもしなかったです。

 

おそらく製作陣は最初から狙ってのことでしょうが…。

 

ソールの予想通りにこの暴動はGRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)によるフェイクニュースが原因でした。

 

もちろん敵国である米国大統領のイメージを失墜させるために仕掛けた情報戦です。

 

ここでロシアのスパイであるエフゲニー・グロモフなる新キャラが登場します。

 

シーズン7の最後はキャリーとグロモフによる騙し騙されの情報戦の結果、米国側が勝利を納めますが、代わりにキャリーはロシアに捕まってしまいモスクワ刑務所で7ヶ月もの間、捕虜として過酷な尋問を受けることとなります。

 

もともと双極性障害を患い精神が不安定だったキャリーは、刑務所内で精神が壊れてしまいます。

 

これを救ったのが実はグロモフで…もちろん彼はロシアのスパイなので何かしら目的があってのことでしょう。

 

ソールの計らいでロシアから捕虜交換によって救出されたキャリーはその後ドイツの病院で治療することとなります。

 

そしてファイナル・シーズン始まります。

 

『HOMELAND』シーズン8

 

シーズン8ではシーズン4で取り逃したタリバンの指導者ハッカニやISI(パキスタン軍統合情報局)の幹部タスニームなど懐かしの旧キャラが出てきます。

 

現実と同じようにアフガニスタンにおけるタリバンの復権問題がシーズン8のテーマかと思いきや、実は米国vsロシアに繋がって行くのがなんともFOXらしいです。

 

CIAに一時復帰したキャリーはCIAカブール支局で活動を再開するのですが、ここでシーズン7で米国に負けたことでそのペナルティとしてカブールに左遷されたグロモフと再開します。

 

これは突然の再会を装ったグロモフの仕業でしたが、しかしお互いの利害が一致したためキャリーはグロモフと活動を共にします。

 

もちろんこのことは、「キャリーが米国を裏切ってロシアのスパイに加担している」とCIAの他のメンバーやソールに疑われ始めます。

 

それにしてもシーズン7からやけにロシアのスパイ活動に詳しいソールの謎⁉︎

 

何故だろうと不思議に思っていたらシーズン8の10話目で突如その謎が明かされます!

 

ソールには80年代からロシアの協力者がいました。

 

彼女の名はアンナ・ポメランチェワ…

 

アンナはKGB(ソ連国家保安委員会)諜報員相手に語学スクールで英語の教師を務めていましたが、生徒たちが同胞に銃殺されて以来、ソ連への不信感を抱くようになりました。

 

自らソールに接触し、その後GRUの通訳という立場を利用して米国側に情報を流していました。

 

アンナとソールとのやりとりは、履歴が残るデジタル方式ではなく昔ながらのアナログ方式でした。

 

その方式とは、本の背の部分に小さなメモを挟んで情報を流していました。

 

またその際にソールのコードネームである「ラビノウ教授宛」に本を送るのが手口です。

 

物語終盤になりアンナの正体を突き止めたGRUは彼女を追い詰めますが、彼女は自害してしまいます。

 

グロモフはソールの愛弟子であるキャリーがアンナの意志を引き継ぐのでは?と勘ぐりますが、祖国に忠実なスパイであるという境遇を同じくする2人の気持ちはお互いを求め合い深い仲へと発展していきます。

 

そして最終話のエピローグが始まります。

 

最終話のネタバレ

 

一連の事件が終わり2年が経過していました。

 

ソールは引退して静かな暮らしをしようと引っ越しの支度をしていました。

 

キャリーはというと…あの後ロシアに亡命してグロモフと一緒に恋人として暮らしていました。

 

あれだけ愛国心が強かったキャリーがまさかのロシアのスパイに寝返るとは…⁉︎

 

グロモフはキャリーが好きなジャズのライブを2人で観に行くよう誘い出します。

 

キャリーは身支度が終わると「バックを取ってくるわ」とグロモフに告げ自分の部屋に戻ります。

 

そこには米国に居た頃のCIA時代の書類が散らかり、離れ離れになった愛娘フラニーの写真も立て掛けてありました。

 

思い詰めた表情のキャリーでしたが、バックを取りグロモフの方に向かいます。

 

ちなみにキャリーはジャズ好きなキャラで過去のシーズンでも度々マイルス・デイビスを聴くシーンが登場していました。

 

最終話では、なんとカマシ・ワシントンが本人役で登場します!

 

ライブ会場でカマシ・ワシントンの素晴らしい演奏を聴くキャリーとグロモフは仲睦まじい様子です。

 

演奏の合間に下の客席で席を外す女性がいました。

 

グロモフは気づいていないがキャリーは彼女を目で追います。

 

一方米国では愛弟子であったキャリーに裏切られて失意のもと引退状態にあったソールの元に小包にが届きます。

 

差出人不明のその小包には「ラビノウ教授宛」と書かれていました。

 

ソールは深刻な表情でその小包みを開けると、そこには一冊の本が入っていました。

 

著者はキャリー・マティソン

表紙は思い詰めた表情のキャリーのモノクロ写真

タイトルは「なぜ私が祖国を裏切ったのか?」

 

手塩をかけて育て上げた愛弟子に裏切られたと思ったソールでしたが、ふと気付きます。

 

この本は「ラビノウ教授宛」に届けられていました!

 

引き出しからピンセットとルーペを取り出したソールは、その本の背の部分を調べます。

 

なんと!

 

そこにはロシアに関する重大な情報が!

 

アンナの後をキャリーが引き継いでいたのでした!

 

ニヤッと笑うソール、

 

キャリーは最後に「この続きはまた次回」と締め括っていました。

 

2人の師弟関係はまだ終わっていなかった!

 

キャリーはかつてアンナがそうしたように、かつてブロディがそうしたように、自分を犠牲にして祖国アメリカを守っていたのでした。

 

キャリーは身支度の際に用意したバッグを使ってライブ会場内にいた同じバッグを持った他の女性スパイと情報のやり取りをしていました。

 

やけにバッグを探すことを強調するな〜と思っていたらあれも伏線だったとは…

 

 

最後の言葉は「ステイ・チューン」!

 

ソールに届けられたキャリーからの情報文は”Stay tuned.”という言葉で締め括られていました。

 

いかにもジャズ好きな彼女のキャラを表した単語と共に「チャンネルはそのまま」もしくは「次回作に乞うご期待下さい」と言ったFOXからのメッセージとも取れる粋な演出でした。

 

そしてキャリーとソールの師弟関係は永遠に続くものだとも…。

 

何気に久しぶりに観ようと思った『HOMELAND』でしたが、エンディングがあまりにも綺麗に終わっていたので本当に満足な出来でした。

 

シーズン7はこれまでよりだいぶパワーダウンした内容だったのでシーズン8にも期待していなかったのですが、まさかファイナル・シーズンで旧キャラを出したり原点に戻って騙し騙されのスパイ活動が見られるとは思いもしませんでした。

 

性善説など通用しない汚れた現実世界のドロドロまでリアルに表現したこのドラマが日本であまり人気が出なかったことには僕も納得できますが、でもぜひとも米ドラマ好きの人にはおすすめしたい作品です。

 

僕は『24』よりもこの『HOMELAND』の方が好きです。

 

銃や暴力では解決しないリアルな世界観が見ものです。

 

最初の方にFOXの悪い部分もいくつか書きましたが、何だかんだで『24』やこの『HOMELAND』に継ぐ次の名作を期待しています。

 

 

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