
2025/04/24
スティーヴィー・ワンダーのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!

【第206回】おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご介シリーズ
魂を震わせるメロディ、時代を超えて響き渡る真実の音!スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)のおすすめアルバムをご紹介!
【おすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介シリーズ】の第206回です。
さて今回は、魂を震わせるメロディ、時代を超えて響き渡る真実の音!スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)のおすすめアルバムを5枚選んでご紹介します。
スティーヴィー・ワンダーについて
スティーヴィー・ワンダーは、アメリカを代表するシンガーソングライター、ミュージシャン、音楽プロデューサーであり、その卓越した才能と影響力から音楽界の「天才」と称されています。
幼少期から視覚障害を抱えながらも、スティーヴィーはそのハンディキャップをものともせず、多くの人々に感動を与える音楽を生み出してきました。
1950年5月13日、ミシガン州サギノーで誕生したスティーヴィーは、わずか11歳でモータウンと契約し、音楽の道を歩み始めました。
その後リリースした”Fingertips”が大ヒットし、彼の名前は一躍広まりました。
1960年代から70年代にかけて、彼は『Innervisions』や『Songs in the Key of Life』、『Talking Book』といった名盤を発表し、その革新的なサウンドと深い歌詞で音楽の新たな可能性を切り拓きました。
スティーヴィー・ワンダーの代表曲には”Superstition”、”Isn’t She Lovely”、”You Are the Sunshine of My Life”、”I Just Called to Say I Love You”などがあります。
これらの楽曲は、ソウル、ファンク、ジャズ、ポップスなど、多様なジャンルを融合させた彼ならではの音楽性を感じさせます。
また、スティーヴィーはシンセサイザーを駆使した新しいサウンド作りにも挑戦し、現代音楽の基盤を築いた功績があります。
さらにスティーヴィーは、音楽活動だけでなく社会活動にも熱心に取り組み、平和や人権のためのメッセージを発信し続けています。
1984年には”Happy Birthday”を発表し、マーティン・ルーサー・キング牧師の誕生日を祝日とするキャンペーンを成功させました。
このように、スティーヴィーの音楽は単なる娯楽にとどまらず、社会に影響を与える力を持っています。
生涯にわたり数々のグラミー賞を受賞し、ロックの殿堂入りも果たしたスティーヴィー・ワンダーは、今なお音楽界のレジェンドとして君臨しています。
その楽曲は時代を超え、世代を超えて愛され続けています。
スティーヴィー・ワンダーの音楽に触れることで、彼の持つ無限の才能と情熱にきっと心を打たれることでしょう。
それでは今回はスティーヴィー・ワンダーのオリジナル・アルバムから僕が好きな作品を5枚選んでランキング形式でご紹介します。
ベスト盤やコンピレーション・アルバムにライブ盤は除外しています。
まずは第5位からどうぞ。
スティーヴィー・ワンダーのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!
第5位:Stevie Wonder – 『Hotter than July』
第5位は、1980年にリリースされた19作目のアルバム『Hotter than July』です。
本作は、ソウル、ファンク、レゲエ、バラードなど多彩なジャンルが融合した魅力的な作品です。
全10曲が収録されたこのアルバムは、スティーヴィー・ワンダーの音楽的な幅広さと情熱を感じさせる内容です。
第一弾シングルとしてリリースされた”Master Blaster (Jammin’)”は、ボブ・マーリーへの敬意を表したレゲエ調の楽曲で、独特のリズムとメロディが印象的です。
この曲はアルバムの中でも特にエネルギッシュな雰囲気を持つ人気の曲です。。
第二弾シングル”I Ain’t Gonna Stand for It”は、スローなテンポにカントリーの要素を取り入れたユニークな楽曲です。
この曲は、後にエリック・クラプトンが2001年のアルバム『Reptile』でカバーし、新たな解釈を加えたことで再び注目を集めました。
第三弾シングル”Lately”は、切ないバラードで、スティーヴィー・ワンダーの感情豊かな歌声が際立っています。
この曲は、ジョージ・ベンソンが2000年のアルバム『Absolute Benson』でジャズ・アレンジのギター・インストバージョンとしてカバーしており、その美しさがさらに広く知られるきっかけとなりました。
第四弾シングル”Happy Birthday”は、マーティン・ルーサー・キング牧師の誕生日を祝日とする運動を後押しするために作られた楽曲です。
この楽曲は、アルバムの中でも社会的なメッセージ性が強く、平和と人権を願うスティーヴィー・ワンダーの思いが込められています。
第五弾シングル”Did I Hear You Say You Love Me”は、ファンクの要素を色濃く持つエネルギッシュな楽曲で、アルバムの冒頭を飾っています。
この曲は、アップテンポなサウンドが特徴で、聴く人の心を明るくするパワーがあります。
他にも、”All I Do”は美しいメロディラインとコーラスワークが魅力的な楽曲で、スティーヴィー・ワンダーの音楽的な才能が存分に発揮されています。
また、”Rocket Love”や”As If You Read My Mind”など、バラードとアップテンポのバランスが絶妙なトラックも収録されています。
『Hotter than July』は、スティーヴィー・ワンダーの音楽的な進化を示すだけでなく、聴く人々に多くの感動を与えるアルバムです。
シングル曲だけでなく、アルバム全体を通して聴くことで、その魅力をより深く味わうことができます。
音楽ファンなら一度は手に取っていただきたい名作です。
第4位:Stevie Wonder – 『Fulfillingness’ First Finale』
第4位は、1974年にリリースされた17作目のアルバム『Fulfillingness’ First Finale』です。
邦題はシンプルに略した『ファースト・フィナーレ』でした。
本作は、内省的な雰囲気とともに豊かなメロディが特徴のアルバムです。
この作品は、彼の「クラシック・アルバム期」とも言われる時代の中心をなすものであり、グラミー賞の最優秀アルバム賞を受賞するなど、高い評価を得ています。
第一弾シングルとしてリリースされた”You Haven’t Done Nothin'”は、スティーヴィー・ワンダーの政治的メッセージが込められた楽曲で、当時のアメリカの社会問題を痛烈に批判しています。
この曲には、ジャクソン5がバックボーカルとして参加しており、その力強いコーラスが楽曲をさらに引き立てています。
ファンク調のビートと鋭い歌詞が印象的で、アルバムの中でも特にエネルギッシュな楽曲です。
第二弾シングル”Boogie On Reggae Woman”は、スティーヴィー・ワンダーの創造力が光る楽曲で、独特のグルーヴ感とリズムが特徴の人気曲です。
この曲は、歌なしのインスト・バージョンでカバーされることも多く、様々なジャンルのミュージシャンによって演奏されています。
特に、人気フュージョン・バンドのスタッフ(Stuff)がライブ・アルバム『Live at Montreux 1976』ギター・インストの形で披露した演奏は必聴です!
このライブ演奏では、コーネル・デュプリーがリードギターを弾いており、スティーヴィーのボーカルラインを見事に弾いています。
DVD盤も必見です!
また、ザ・ニュー・マスターサウンズのギタリストであるエディ・ロバーツが過去に在籍していたバンド「スリー・デューセズ(The Three Deuces)」も、アルバム『Keep On It (Live At The Yardbird Suite)』でこの楽曲をギター・インストとして演奏しており、異なる解釈が聴ける点も魅力です。
その他の収録曲も、スティーヴィー・ワンダーの多彩な才能を示す楽曲が揃っています。
“Smile Please”はアルバムのオープニングを飾るポジティブなメッセージ性のある曲で、聴く人に希望を与えます。
“Creepin'”はスムーズなメロディと繊細なボーカルが魅力のバラードで、心に深く響く一曲です。
“It Ain’t No Use”は、スティーヴィーの伸びやかなボーカルが活きた楽曲で、煌びやかな女性コーラス隊が盛り上がりを見せる楽曲です。
また、”They Won’t Go When I Go”は宗教的なテーマを扱った荘厳な曲で、スティーヴィーの内面的な深さが感じられる作品です。
『Fulfillingness’ First Finale』は、スティーヴィー・ワンダーの多才さを堪能できるアルバムであり、彼の音楽を深く理解する上で欠かせない名作です。
政治的なメッセージ性のある楽曲から、美しいバラード、ファンク調のアップテンポな曲まで、多彩な楽曲が揃っているので、ぜひ聴いてみてください。
第3位:Stevie Wonder – 『Songs in the Key of Life』
第3位は、1976年にリリースされた18作目の大作アルバム『Songs in the Key of Life』です。
ソウル、ファンク、R&B、ジャズ、ポップスといった幅広いジャンルを取り入れたこのアルバムは、全盛期のスティーヴィー・ワンダーのクリエイティブなエネルギーが詰め込まれています。
全21曲もの収録曲が2枚のLPに分けて収められ、その圧倒的なボリュームと多彩な楽曲は、リスナーを驚かせ続けています。
第一弾シングル”I Wish”は、スティーヴィー・ワンダーが自身の少年時代を振り返ったファンク調の楽曲です。
軽快なベースラインと力強いホーンセクションが特徴で、懐かしさと楽しさが同時に伝わる一曲です。
この楽曲はリリース後、全米チャートで1位を記録し、多くのファンから愛されています。
この曲の邦題は「回想 」でした。
第二弾シングル”Isn’t She Lovely”は、スティーヴィーの娘のアイシャの誕生を祝う愛情あふれる楽曲です。
この曲はその心温まる歌詞と美しいメロディで、世界中のリスナーに感動を与えました。
特に、赤ちゃんの泣き声を取り入れたユニークな演出が印象的で、スティーヴィーのクリエイティビティが光っています。
この曲の邦題は「可愛いアイシャ」でした。
この曲に関しては、ご年配の方は「可愛いアイシャ」という呼び方をしている方も多くいらっしゃいますね。
以前、ご年配の方とセッションでご一緒することがあると、「次は可愛いアイシャやろう!」みたいに言われて、若い子らが「可愛いアイシャって何?」と困っていたことがありました。
僕が「”Isn’t She Lovely”のことだよ。」と教えてあげたというちょっとしたエピソードでした。
話を戻しますと、第三弾シングル”Sir Duke”は、偉大なるジャズ・ピアニスト、デューク・エリントンに捧げられた楽曲です。
ジャズへのリスペクトと感謝が込められており、スウィング感あふれるホーンセクションが際立つ名曲です。
この楽曲も全米チャートで1位を獲得し、スティーヴィーの音楽的ルーツを知る上で重要な作品です。
この曲の邦題は「愛するデューク」でした。
第四弾シングル”Another Star”は、ラテンのリズムを取り入れたアップテンポな楽曲で、壮大なスケールを感じさせます。
ボーカル、ホーン、パーカッションが一体となり、聴く人を音楽の旅へ誘います。
第五弾シングル”As”は、アルバムの中でも特にロマンチックで美しいバラードとして知られています。
永遠の愛をテーマにした歌詞とスティーヴィーの感情豊かな歌声が融合し、多くのファンの心を打つ名曲です。
ここまでご紹介したシングル曲の中で、”I Wish”に”Isn’t She Lovely”に”Sir Duke”に”As”の4曲は、特に人気の高い楽曲です。
この4曲は、これまでに多くのアーティストによってカバーされています。
“Isn’t She Lovely”はその愛らしいメロディと親しみやすい歌詞から、ポップスやジャズ、アコースティックアレンジなど幅広いスタイルで演奏されており、スティーヴィー・ワンダーの代表曲の一つとなっています。
ジャズ・サックスの巨人ソニー・ロリンズが1977年のアルバム『Easy Living』でこの”Isn’t She Lovely”をインスト・カバーしていたバージョンは特におすすめです。
チャールズ・イカルス・ジョンソンが弾くフュージョン系のギターソロは必聴です!
“I Wish”や”Sir Duke”はファンクやジャズのアーティストにとっての定番で、特にそのグルーヴ感を活かした演奏が数多くの場で披露されています。
“As”はバラードとしての美しさが際立ち、ソウルフルな歌声やジャズ・アレンジなどで多くのリスペクトを集めています。
また、先ほども少し触れましたが”I Wish”、”Isn’t She Lovely”、”Sir Duke”の3曲は、日本のジャム・セッションでも定番曲としてよく演奏されています。
“I Wish”はそのファンキーなベースラインが演奏者にとって挑戦的でありながらも楽しい楽曲で、セッションでも毎回盛り上がる曲です。
特に「脱初心者」を目指すベーシストさんの課題曲としても使われているようで、僕も何度かそういった際にこの曲でギターを弾いたことがありました。
そして”Isn’t She Lovely”は親しみやすいメロディとコード進行のわかりやすさから、セッション初心者の課題曲としてもよく選ばれる楽曲です。
“Isn’t She Lovely”に関しては、僕ももう何度も歌ありバージョンや、インスト・バージョン、たまには僕がリードギターでメロディーラインを弾いたりとジャム・セッションやバンドで演奏したことがあるのですが、何度演奏しても飽きない名曲です。
“Sir Duke”もホーンセクションの代わりにピアノやギターでメロディを演奏するなど、日本のセッション・シーンでのアレンジが定番化しています。
これらの楽曲は初心者からプロまで幅広い層が楽しめる名曲として愛され続けています。
話をアルバムに戻しますと…シングル以外の他の収録曲も素晴らしい楽曲ばかりです。
7分を超える”Love’s in Need of Love Today”は、アルバムの冒頭を飾る穏やかな曲で、平和と愛を訴えかけるメッセージ性の強い楽曲です。
邦題は「ある愛の伝説 」でした。
“Pastime Paradise”は、シンプルなコード進行ながらも緊張感を持たせたアレンジが特徴です。
邦題は「楽園の彼方へ」でした。
“Village Ghetto Land”や”Black Man”など、社会的・政治的メッセージを含む楽曲も収録されており、スティーヴィーの思想と音楽性が色濃く反映されています。
『Songs in the Key of Life』は、名曲の数々を生み出した傑作です。
しかし収録曲の数の多さやジャンルの多彩さが、アルバムとしての統一感をやや欠けさせている点も感じられます。
そのため、今回のランキングでは3位となりました。
しかし、それでもこのアルバムが音楽史における重要な位置を占めていることに変わりはなく、ぜひ一度聴いてみていただきたい作品です。
第2位:Stevie Wonder – 『Talking Book』
第2位は、1972年にリリースされた15作目のアルバム『Talking Book』です。
このアルバムは、スティーヴィー・ワンダーがアーティストとしての完全な自由を手に入れ、音楽的に大きな進化を遂げた時期に制作されました。
ソウル、ファンク、R&B、ロックといった幅広いジャンルを融合させた作品で、スティーヴィーの革新的なサウンドが詰まっています。
アルバムからの第一弾シングル”Superstition”は、スティーヴィー・ワンダーの最も有名な楽曲の一つです。
この曲は、特徴的なクラビネットのリフが印象的で、ファンクの名曲として今でも多くのアーティストやリスナーから愛されています。
“Superstition”はリリース後、全米チャートで1位を獲得し、彼のキャリアを象徴する一曲となりました。
この曲の邦題は「迷信」でした。
ちなみにこの曲は、本作収録曲の”Lookin’ for Another Pure Love”にジェフ・ベックがギターで参加してこれたことのお礼にスティーヴィーが書いた曲です。
しかし当時のジェフ・ベックのマネージャーがこの曲の録音に反対したために、結局スティーヴィーが自身でレコーディングすることになった経緯があります。
その後、ベック・ボガート & アピスの1973年のデビュー・アルバム『Beck, Bogert & Appice』に収録されることになります。
こういった経緯はあったものの、今ではスティーヴィーを代表する曲となりました。
この内容を知った上で、2009年に開催されたロックンロールの殿堂の25周年でスティーヴィーがジェフ・ベックと”Superstition”を共演した映像を観ると感慨深いですね。
またこの曲は多くのカバー・バージョンを生んでおり、スティーヴィー・レイ・ヴォーンが1986年にリリースしたライブ盤『Live Alive』での凄まじい演奏は必聴です!
さらに、名セッション・ギタリストのデイヴィッド・T・ウォーカーが、1973年のアルバム『Press On』で”Superstition”をギター・インストの形でカバーしているのもおすすめです。
デビTのワウギターの上手さを存分に味わえる名演です!
第二弾シングル”You Are the Sunshine of My Life”は、スティーヴィーの温かい歌声が際立つバラードで、愛と感謝をテーマにした楽曲です。
この曲もまた全米チャートで1位を記録し、結婚式や特別なイベントでよく演奏される定番曲として親しまれています。
その親しみやすいメロディと感動的な歌詞は、リリースから50年以上経った現在でも色あせることがありません。
ちなみにスティーヴィーが歌う前にリードボーカルを歌っているのは、ジム・ジルストラップとラニ・グローヴスの2人です。
2番からはこの2人は、グロリア・バーリーを加えた3名でバックコーラスに移っています。
他にも『Talking Book』には、珠玉の名曲が収録されています。
“You and I (We Can Conquer the World)”は、静かで感情豊かなバラードで、愛の力を讃えた歌詞が心に響きます。
“Tuesday Heartbreak”は、ファンクの要素を取り入れたグルーヴィな楽曲で、恋愛における切なさを描いています。
“Big Brother”は、スティーヴィーが全てのパートを1人でこなしたキャッチーな楽曲です。
この曲は、ソウライヴのギタリストのエリック・クラズノーのお気に入り曲のようで、ソロ活動やソウライヴ以外の参加バンドでよくインスト・カバーしています。
2019年にクラズノーが新たに組んだオルガン・トリオのE3で発表したライブ盤『E3 Live At Garcia’s』でも披露していました。
またギャラクティックのスタントン・ムーアと組んだプロジェクトの「クラズノー・ムーア・プロジェクト」のライブでも毎回この曲を演奏しています。
また、”Blame It on the Sun”は、失恋の痛みを優しいメロディで包み込むような美しい曲です。
“I Believe (When I Fall in Love It Will Be Forever)”は、アルバムのラストを飾る壮大な楽曲で、希望に満ちたメッセージが印象的です。
『Talking Book』は、スティーヴィー・ワンダーの音楽的成熟と個性が凝縮されたアルバムです。
その多様な楽曲と感情豊かな表現力が、多くのリスナーの心を掴み続けています。
このアルバムは、スティーヴィー・ワンダーの音楽に触れる入り口としても最適な作品と言えるでしょう。
ぜひ一度、この名盤を聴いてみてください。
第1位:Stevie Wonder – 『Innervisions』
第1位は、1973年にリリースされた16作目のアルバム『Innervisions』です。
このアルバムは、スティーヴィー・ワンダーがその音楽的世界を拡張し、社会的・政治的メッセージを強く発信した作品でもあります。
アルバム全体の統一感が非常に高く、聴く者に深い印象を与えるこの作品は、スティーヴィーのキャリアの中でも特に評価されています。
第一弾シングルとしてリリースされた”Higher Ground”は、そのエネルギッシュなリズムとファンキーなサウンドが特徴です。
スティーヴィーのパワフルなボーカルとグルーヴィーな演奏が印象的で、リリース当初から大ヒットを記録しました。
さらに、この曲は人気ロック・バンドのレッド・ホット・チリ・ペッパーズがカバーしており、1989年のアルバム『Mother’s Milk』に収録されています。
そのカバーは、オリジナルに新たな命を吹き込んだ名バージョンとして、今も多くのファンに愛されています。
第二弾シングル”Living for the City”は、都市生活の厳しさと社会問題を描いた力強い楽曲です。
この曲の邦題は「汚れた街 」でした。
スティーヴィーは、歌詞を通して、貧困や差別、社会的不平等といったテーマを鋭く表現しており、聴く者に強烈なメッセージを伝えています。
そのビートとメロディは、時代を超えて今も色あせることなく、多くのアーティストに影響を与え続けています。
ちなみに余談なのですが、僕が一番好きなスティーヴィーの曲がこの”Living for the City”です。
第三弾シングル”Don’t You Worry ‘Bout a Thing”は、ポジティブで楽しいメロディが特徴の曲で、スティーヴィーの歌声が持つ温かさと安心感を感じさせます。
邦題は「くよくよするなよ」でした。
この曲は、インコグニートが1992年のアルバム『Tribes, Vibes + Scribes』でカバーしており、そのバージョンも非常に人気が高いことで知られています。
インコグニートならではのジャズファンクのアレンジで、原曲の魅力を引き立てる素晴らしいカバーです。
また、レア・グルーヴ好きにはウェルドン・アーヴィンの1976年のアルバム『Sinbad』に収録されているカバー・バージョンもおすすめです。
そのカバー・バージョンにはエリク・ゲイルやコーネル・デュプリーにゴードン・エドワーズ、そしてリチャード・ティーといったスタッフのメンバーが参加しています。
さて、話を戻しますと…UKでのみリリースされた第四弾シングル”He’s Misstra Know-It-All”は、皮肉を含んだ歌詞が特徴の楽曲です。
スティーヴィーのボーカルに込められた痛烈なメッセージは、聴く者に強い印象を与えます。
この曲の邦題は「いつわり」で、”know-it-all”とは、「知ったかぶり」の意味です。
その他の収録曲も素晴らしく、”Jesus Children of America”も人気が高い曲です。
この曲もソウライヴがカバーしており、2000年にリリースしたアルバム『Turn It Out』でライブ・バージョンが収録されています。
このカバーも必聴で、ソウライヴの演奏力と独自のアレンジで、オリジナルの持つ力強さが新たに蘇っています。
この曲の邦題は「神の子供たち」でした。
ロバート・グラスパーが2013年に「1 Mic 1 Take」の企画でカバーしていた”Golden Lady”も人気の曲です。
また、”Visions”や”All in Love Is Fair”といったバラードも心に残り、スティーヴィー・ワンダーの多才さを改めて感じさせてくれます。
“Visions”の邦題は「愛の国」でした。
ちなみに”Visions”には、デビTがギターで参加しており、後に本人が印象に残ったスタジオ・ワークでこの時のレコーディングのことを挙げていました。
『Innervisions』は、スティーヴィー・ワンダーの音楽的成熟を感じさせるアルバムで、社会的メッセージ、個人的な感情、そして革新的な音楽が見事に調和しています。
今回のランキングで『Talking Book』や『Songs in the Key of Life』ではなくこの『Innervisions』を1位に選んだ理由なのですが…本作がアルバム全体の統一感が最も高いため1位に選びました。
『Innervisions』は、音楽としてもメッセージとしても、今なお聴く人々に深い感動を与え続ける名盤です。
以上、【スティーヴィー・ワンダーのおすすめアルバムを5作品選んでランキング形式でご紹介!】でした。
スティーヴィー・ワンダーのアルバムには、彼の音楽的革新性や社会的メッセージが色濃く反映されており、どの作品も一聴の価値があります。
『Talking Book』や『Innervisions』といった名盤は、ファンク、ソウル、R&Bを駆使し、スティーヴィーならではの感情豊かな表現が際立っています。
また、『Songs in the Key of Life』のような大作は、スティーヴィーの音楽的な幅広さと深さを存分に感じさせてくれるでしょう。
スティーヴィー・ワンダーの音楽は時代を超えて今なお多くのアーティストやリスナーに影響を与え続けており、どのアルバムを選んでも、深い感動と発見が待っています。
スティーヴィー・ワンダーの音楽は、ただ聴くだけではなく、その背後にあるメッセージを感じ、共鳴することでさらに深い味わいが生まれます。
どのアルバムから聴き始めても、きっとスティーヴィー・ワンダーの魅力に引き込まれることでしょう。
ちなみに余談なのですが、以前このブログでもご紹介していたこともあるのですが、スティーヴィー・ワンダーの名曲をジャズファンクでカバーした音源を集めたコンピレーション・アルバムの『Jazz Funk Plays Stevie Wonder: Wonder Funk』(邦題:ワンダー・ファンク)もおすすめです。
基本的にジャズファンクなのでインスト・カバーが多いのですが、もし楽器を演奏している人であれば、バンドやセッションで演奏する際の参考におすすめです。
ところでスティーヴィー・ワンダーには、名曲や代表曲が他のアーティストと比べるとかなり多く存在するのですが…スティーヴィーのバンドのメンバーになるには、どんな曲をリクエストされても瞬時に対応できなければいけないらしいです。
以前、僕が人づてで聞いた話なのですが、スティーヴィーのバンドのオーディションに参加した人がそのように語っていました。
スティーヴィーが思いつきで「次はこの曲をやろう!」とか、それどころかいきなり次の曲のイントロを弾いたりするようで、即座に合せなくては失格のようです。
特にスティーヴィーの代表曲は「演奏できて当たり前」というのがオーディションでも当然のルールのようなのですが、「むしろスティーヴィーの代表曲ってどの範囲までなの?」と思っちゃいますよね。
あまりにも代表曲がおおすぎて…。
ジェームス・ブラウンやプリンス、そしてマイルス・デイヴィスのバンドでも同じような厳しいことが行われていたようなのですが、やはり世界トップ・レベルのミュージシャンの世界は、超絶厳しいのですね…。
でもだからこそ彼らのライブ映像は観ていて面白いのですが。
趣味で好き勝手にギター弾いているだけの僕からしたら、とんでもない世界だなぁ~と驚きでした。
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